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【滞在体験記】「被災者のその後を知りたかった。」
~愛媛の大学生が住田町で学び、自分たちの地域について考えたこと~

2026年9月1日

「被災者のその後を知りたかった。」


2026年8月、愛媛大学でまちづくりなどを学ぶ学生3名が、NPO法人えひめ311の「知らない子どもたちに3.11を伝えるプロジェクト」の一環として、東北を訪れました。福島県、宮城県、岩手県の震災関連施設を巡る中で、訪問先の一つとして選んだのが、イコウェルすみたの「展示棟」です。


これまで震災伝承施設などで、地震や津波が発生した当時の状況や、発災後の復旧・復興について学んできた一方で、被災された方々がその後どのように暮らしてきたのかという「生活」の部分には、あまり触れる機会がなかったといいます。また、東日本大震災におけるコミュニティ支援についても、詳しく知る機会はありませんでした。そこで、実際に支援に携わった人から話を聞きたいと考え、展示棟を訪れました。


「自分には無関係の出来事だった」


参加した学生の一人は、東日本大震災が発生した当時、小学1年生でした。当時の記憶はほとんどなく、このプロジェクトに関わるまでは、東日本大震災を教科書やニュースで知るだけの、「自分には無関係の出来事」として捉えていたといいます。


一方、学生たちが暮らす愛媛県でも、南海トラフ地震による被害が想定されています。今回のプロジェクトでは、東日本大震災を知らない世代にもその経験を伝え、防災について考え、生き残るための備えにつなげることを目的としています。


実際に支援した人から聞いた、仮設住宅での暮らし


展示棟では、実際に震災後の支援に携わった一般社団法人邑サポートの奈良さんによる「展示棟ガイド」を体験しました。奈良さんからは、震災後に住田町が後方支援に関わることになった経緯や、木造仮設住宅で被災者が暮らし始めた後のコミュニティ支援について話を聞きました。


自宅に住めなくなった被災者が、知らない土地で、知らない人たちと新たな生活を始める。その中で、仮設住宅に暮らす人たちが新しいコミュニティをつくっていけるよう、行政や地域、支援に関わる人たちが継続して支えていたことを知りました。


学生からは、「町全体で被災者を受け入れた住田町や、それに関わる皆さんの温かさを感じました」という感想が寄せられました。


愛媛に戻って、もう一度住田町と出会う


東北での訪問を終えた後、学生たちは愛媛県松山市にある、住田町から移設された木造仮設住宅の建物も訪れました。住田町の木造仮設住宅は、供用終了後に民間へ払い下げられ、そのうちの1戸が現在も松山市の運動公園内にあります。建物には、「里山友遊館 東日本大震災モニュメント 岩手県気仙郡住田町との交流記念館」という看板が掲げられていました。


 

 住田町の木造仮設住宅は、一般的な仮設住宅と比べて、木のぬくもりが感じられるのはもちろんのこと、住む人のオリジナリティが出るのも良い点だなと思っています。久米に移設された仮設住宅は、中は畳を敷いた小上がりにしてあり、大きな机を囲んで座れるようになっていました。利用者の方によると、冬でも寒くなく、とても快適だそうです。

 また、建物の隣にはベンチがあり、小学生が制作した埴輪も置かれていました。公園の中の建物を見て、学生は、「公園の中に溶け込んでいて、すっかり町の一部なんだなと嬉しくなりました」「住田の木造仮設住宅が、今でも松山で使われていることが確認できてよかったです!」と話しています。


「自分たちの地域だったら」と考える


今回の訪問を通して、学生たちは、東日本大震災について学ぶとともに、自分たちの地域で災害が起きた場合についても考えました。参加した学生の一人は、南海トラフ地震が発生した際、地元の愛媛県今治市が他の地域からの避難者を受け入れることになった場合、「仮設住宅の中で新たにコミュニティを作れるような、丁寧で温かいサポートをしていきたいと思います」と話しています。


「被災者のその後を知りたい」という思いから始まった今回の訪問。東北で実際の支援に携わった人の話を聞き、その後、愛媛県に移設された住田町の木造仮設住宅が、今も使われていることを自分たちの目で確かめました。


今回の東北訪問で得た学びは、学生それぞれの視点から動画にまとめ、SNSで公開するほか、防災についての講演会でも紹介する予定です。東日本大震災の経験を知ることが、自分たちの地域で災害が起きたときに何ができるのかを考えることへとつながっています。


※文中の画像は学生が撮影したものです。


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開館時間

10:00~18:00

​休館日

月曜定休、年末年始

料金

見学・共用棟の通常利用無料
※共用棟の貸切利用・オフィス棟・滞在棟は有料となります

​住所

〒029-2311岩手県気仙郡住田町世田米字本町31-2

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